ビジネスバッグの選び方 > かばんの素材 > ナイロン
ナイロンは世界初の合成繊維です。1935年にアメリカのデュポン社のウォーレス・カロザースが6,6-ナイロンの合成に成功しました。その後、改良や開発が重ねられ、いろいろな機能性や特徴をもったナイロンが誕生しています。
ナイロン素材のメリット(長所)は、
・耐久性、耐摩耗性が高い
・軽量性に優れている
・汚れが落ちやすくメンテナンスが楽
などが挙げられます。対して
ナイロン素材のデメリット(短所)は、
・革素材に比べて、素材の風合い、味わいが劣る。
・太陽光、紫外線によって変色(黄変)することがある。
・ハリ、コシがない。
などが挙げられますが、もともと人工的な素材ということもあり、デメリットは日々改善、改良が進められています。
そんなこともあり、かつてはビジネスバッグといえば革製が主流でしたが、いまやナイロンがビジネスバッグ素材の主流の座を取って代わったといっていいでしょう。
さらに一言にナイロンといってもさまざまで、鞄メーカー各社がいろいろな特長や機能をもったナイロンを開発、採用していますので、それらを紹介します。
アーマードナイロンは、Samsonite(サムソナイト)のPro-DLXシリーズのかばん本体に採用されている素材です。
1682デニールで優れた耐久性があり、丈夫さと機能性を両立させているナイロン素材です。
リモンタ(LIMONTA)社は、1893年にイタリア北部 ロンバルディア州の、ヨーロッパで最も繊維生産地として伝統のあるコモに程近いコスタ・マズナーガにて創業したファブリックメーカーです。
リモンタ社のナイロンの最大の特徴は、素晴らしい発色のカラーリング技術と一目見てわかる上質な艶感にあります。
上品な風合いと高い耐久性をあわせもつ最高級のリモンタナイロンをはじめとするリモンタ社の高品質なファブリックは定評があり、エルベシャプリエ、エルメス、オロビアンコ、グッチ、ステファノマーノ、ダニエル・アンド・ボブ、フェリージ、プラダ、フランク・ダニエル、ラガシャ、ルイ・ヴィトンなど幅広い有名ブランド、人気ブランドで採用されています。
ナイロン素材の表記で「デニール」という言葉をよく見かけますが、いったいどういう意味なんでしょうか?
デニールとは、糸・繊維の太さを表す単位です。1デニールは、9000メートルの糸の質量をグラム単位で表したものです。たとえば1050デニールのナイロンなら、9000メートル(9km)のナイロン糸の重さが1050g(1.5kg)ということになります。
レインウエアやシュラフ(寝袋)で一般的に使われているのが30〜70デニールぐらい。リュックサックで210〜420デニールぐらいが使われています。